2022年9月30日に左右社より本協会顧問の今村楯夫氏による『老人と海』の新訳が刊行されます。

マカジキと対峙する老人は、「老い」と「弱さ」に向き合うひとりの人間だった。
老人と漁を共にする「boy」を、「少年」ではなく「若者」と解釈することで、老人の「弱さ」を浮かび上がらせ、世界的名作に新たな光を当てる。
老人・サンティアゴのモデルとなった人物を訪ねたエピソードをおりまぜた、訳者・今村楯夫氏による解説も掲載。
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サンティアゴとマノリンの関係を「老人対少年」でなく「老人対若者」とみなすと、対話する言葉のみならず態度もかなり違って見えてくる。老人のサンティアゴはマノリンという屈強な頼り甲斐のある若者に日常生活においても精神的にも、かなり依存している。自らの「老い」を認識しているがゆえに、その「老い」にまさる強靭な精神性を求めてい ると言えよう。(訳者解説より)